地質巡検ガイドブックが遂に完成!
RD2Pお世話役・伊藤の本業として書き進めてきた地質巡検ガイドブック「大地の営みを学ぶ」2編が大阪公立大学共同出版会から遂に出版されました。客員研究員の前川寛和先生に監修していただき、初心者用と言えどレベルの高いものに仕上がったと自負しております。防災につながるアウトリーチ活動にも役立てて参ります。ネット書店やSNS向け紹介文を以下に転載します。
《大阪府編》
大阪府立大学で勤める著者が、初めて地質に接する学生のために書いた巡検ガイドブック。公共交通機関で日帰りできることを条件に、エリアを選定している。活断層など、社会への影響が大きい地質現象を理解するため、野外観察の難しい市街地も敢えて対象とし、変動地形・重力異常といった地球科学で欠かせない基礎知識を学ぶことができる付録集セクションを設けている。巡検で地層を眺めるだけではなく、自ら観察・計測するための演習問題も随所に盛り込んである。また、各エリア解説の末尾では、より進んだ学習に役立つ補助ルートの紹介、地質と社会の繋がりを述べたコラム、最新の知見に基づく観察結果の意義解説などを掲げ「何のために学ぶのか」を読者に問いかけている。この本は、主に大阪周辺に住む読者を想定した極めてローカル色の濃い物であると同時に、グローバルな地質現象のメカニズム及び地球の進化史を理解する助けとなることを企図している。
《和歌山県北部編》
大阪府立大学で勤める著者が、初めて地質に接する学生のために書いた巡検ガイドブック。公共交通機関で日帰りできることを条件に、エリアを選定している。日本列島が被ってきた激しい地殻変動の実相を理解するために不可欠な項目を厳選した。変動地形・人工地震探査といった地球科学で欠かせない基礎知識を学ぶことができる付録集セクションを設けている。巡検に参加して地層を眺めるだけではなく、自ら観察するための演習も盛り込んである。また、各エリア解説の末尾では、研究成果に基づく観察事実の意義と広域テクトニクスに関する解説などを掲げ「何のために学ぶのか」を読者に問いかけている。この本は、主に和歌山及び大阪周辺に住む読者を想定した極めてローカル色の濃い物であると同時に、グローバルな地質現象のメカニズムと地球の進化史を理解する助けとなることを企図し、通説紹介に陥ることを仮借しない著者の姿勢が折に触れつつ示されている。